最近の相方 | 男性視点の革婚式への道のり

最近の相方

子供っちが生まれて1ヶ月も経たないころ
相方は実家にいて、俺っちは毎日のように相方の実家に寄って、相方と子供っちに会いに行ってた
慣れない子育てに相方は結構参ってて精神状態が少し不安定だった

俺っちが帰る間際には、相方と子供っちの部屋に移動して3人きりに
いつもその日にあったことを相方から聞いて少し話してからアパートに帰るのが俺っち日課になってた

子供っちは相方の親戚では一番最初のひ孫になるので
方々から相方の叔父叔母、従兄弟がひっきりなしに子供っちに会いに来てた
親戚の方々は口々に可愛いを連発していた

そんなある日、相方はドキッとする事を言い出した
「私、母親として大丈夫かなぁ、皆が言うほど可愛いと思えない」
泣きながらそう言う相方に対して俺っちは何も言えなかった
俺っちができるだけフォローするから
っと、相方に伝えたし、自分にも言い聞かせた
その日ははっきり言ってどうしたらいいか考えてなかなか寝付けなかった・・・

出産前に大変な思いをすると自分の子に愛情を注がなくちゃいけないとわかっているけど
それを心が拒否してしまい子供に愛情を抱けなくなることがあるらしいことを何かで読んだことがあった
相方は切迫早産で入院して、毎日不安な日々を送ってたし
弱音も吐いてた・・・・
俺っちは相方が入院した頃からそんな心配をしてた
それが現実になっちゃったかも知れないことにどうしたらいいかわからないでいた、凄く混乱してた


生後1ヶ月半を過ぎた頃、相方が少しづつ可愛いを連発し始めた
俺っちはなんとなくその言葉を100%信用できない感じでいた
この可愛いはどの程度のことなのか?
自分を犠牲にできるだけの気持ちの篭った可愛いなのか?

そんな疑心暗鬼な日々が続いてた


子供っちも2ヶ月を過ぎて少しずつ表情も出てきて生まれたときの可愛いとはまた違った可愛さがあふれてる感じになってきた

相方は久々の美容室とか買い物とかに行くために初めて俺っち一人に子供っちを預けて出かけることになった
出かける前の相方は心底子供っちのことを心配して俺っちにこうして、ああしてと指示をしてた
できることなら連れて行きたいくらいの心が感じられた

なんか、やっと俺っちの心の中のわだかまりが解けた気がした
気が付いたらうっすら涙が出てた・・・・
あの時からなんとなく聞きたくても聞けなかったことを聞いてみたくなった

「ねぇ、子供っちのこと可愛い?」

その言葉をすぐに理解した相方はうっすら涙を浮かべて返事してくれた

「あの時は何にもわからなくていろいろと大変だったから・・・」
「もう大丈夫だよ、ありがとね」


すぅ~っと気持ちが楽になった気がした